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新築に和室は必要?現役子育てママ56人のジャッジと本音アドバイス。後悔しない間取り選択ポイントはこれ!
おうち作りの失敗経験なら豊富!
6 児ママライターの明日香です。
新築のおうちを建てるにあたって皆さんが頭を悩ませる間取り問題。中でも和室をどうしようかと悩む方は多いですよね。
2 階建て 4LDK の場合、1 階に LDK+和室・2 階に 3 部屋の計 4LDK という間取りが一般的でよく採用されています。ハウスメーカーやネットのアドバイスでも
「1 部屋くらい和室があった方が使い勝手がいい」
「子育て中は和室が便利」
とのことではあるものの…本当にそれが正解なのかな?とりあえず和室を作っておけば後悔はしないのかな?と気になりますよね。
そこで今回は子育て真っ最中のママさん達にアンケートを実施。新築のおうちに住む子育 て世代の方々に、実際に和室は必要だったのかどうかを質問してみました。そしてその理由 とリアルなアドバイスも教えてもらったところ、意外な事実が判明。新築の間取りでお悩み の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
和室のメリット・デメリット
まずは和室のメリット・デメリットを比較してみましょう。
メリット
【多彩な用途】
(普段)こどものお昼寝や遊びスペース・家族で団らんできるごろ寝スペースに。コロナ禍では特にこどものためのスペースとして重宝。
LDK から様子が確認できるので、家事をしながらこどもの見守りができる。
洗濯物をたたんだりする家事室としても活用。 (来客時)客間として活用。急な来客の際なども、生活空間が丸見えにならない安心感があり、 宿泊にも対応できる。
(将来)仏間・同居の際の両親の部屋・自分達の老後の寝室などに。
【リラックス効果】
畳に使われるイ草の香りにはリラックス効果が期待できると言われています。昨今は扱いやすさから和紙畳などイ草以外の畳も多く利用されていて、その場合はイ草の香りや効果 はありませんが、こどもの頃からなじみのある畳の部屋のレトロで温かい雰囲気そのもの が最大の癒しなのかも知れませんね。
【押入れの収納力】
クローゼットとは違い、布団類やファンヒーター・季節の飾り(雛飾りや五月人形など)など 大きな物を収納できる。季節の飾りはそのまま和室に飾るので移動の負担も少なくてラク。
安らぎもさることながら、現在~未来に渡るライフサイクルの中で様々な用途に変換でき るのが和室の魅力と言えます。
デメリット
【メンテナンスにお金がかかる】
畳は数年経つと変色や毛羽立ちが発生するため、5~7 年を目安に畳の張替えを行う必要があります。
また、ふすまや障子も張替えが必要になるのでその都度費用が掛かってしまいます。
→ 安い業者を検討する、ふすまや障子は破れない素材にする
【ダニやカビが発生しやすい】
新しい畳は湿気の多い部屋だとカビが生えてしまうことも。こどものお漏らしや、ジュース の飲みこぼしは完全にふき取ることは難しく、また、お菓子の食べかすは畳の目に詰まりや すいのでそれが原因でダニやカビの発生につながることも考えられます。
→ タオルでふき取った後、濡れタオルで薄めるようにふき、窓を開けてしっかり乾燥させるなどの対策を。
→ 和室では飲食をしないルールにする。
【重たい家具を置きにくい】
畳はへこみやすく、また日焼けするので模様替えをすると家具の跡がクッキリ残ってしまいます。
→ へこみ跡を残しにくくするため、底面全体に重量が乗る脚のない家具を選ぶメンテナンスや日々のお手入れに少し気配りが必要というのが和室のデメリットです。
和室のメリット・デメリットを比較してみると、ますます迷ってしまう方もいるかも知れませんね。
では、実際に新築のおうちに住むママさん達はどう思っているのでしょうか。
アンケート結果
アンケート結果がこちらです。
新築住宅を建てるなら和室は…?
【あった方がいい!→63%】
【なくてもいい→37%】
その理由は?
【あった方がいい派】
- 落ち着く
- 香りが好き・ごろ寝できる
- 日本人なら畳でしょう
- 一部屋くらい日本らしさがあっても良い
- 布団が好きだから
- 押入れの収納力が抜群
- こどもが相撲や柔道ごっこをするので
- 現在おもちゃ部屋だが、急なお泊りなどに対応可能
- こどものお昼寝スペースとして
- こどもがヨチヨチ歩きの時代、フローリングは怖かった
- インフルエンザ等の感染症の際、隔離部屋として
- 来客時のお泊り部屋として
- 現在は客間だが、将来義父と同居するかも?
- 将来的に仏間にする予定
- 将来娘が里帰り出産するかもしれないので
【なくてもいい派】
- お掃除がラクチン
- こどもがいる場合、畳や障子が傷みやすい
- メンテナンスにお金や手間がかかる
- あって困らないけど、なくても困らない
和室があった方がいい派 63%・なくてもいい派 37%、という結果でしたが注目すべきはその理由と満足度。メリットに惹かれて和室を作った・デメリットから解放されたくて和室を作らなかった・とのお答えなのですが、回答者の 96%の方がその結論(現状)に満足されていたのです。
用途多彩な和室は魅力的で 6 割以上の家庭でも和室を採用しているけれど、必ずしもそれ だけが正解ではなく、和室を作らない選択もまた正解になりうるという意外な結論でした。
後悔しない間取りとなったのであれば万々歳ですね。
結局どう選べばいいの?
後悔しない間取り選択ポイント
その答えはあなたのご家庭にあります。和室のメリット・デメリットを踏まえた上で、あなたの好みやご家庭の状況や将来をしっかり考えてみましょう。
「今、和室で何をしたいのか」
「将来、和室で何をしたいのか」
「家族構成・年齢」
「親との同居の有無」
「老後の寝室はどうするか」
など、しっかり話し合って決めるのです。同居の有無など、各家庭の事情はそれぞれに違う ので、何よりも大事になるのはあなたのご家庭の状況や要望。多数派に合わせるかどうかよりも、しっかりと考えて決めることで満足度は上がるのです。
ちなみに筆者は和室を作って満足しているのですが、
和室を作るよりもリビングを広くしたい・和室(畳)のメンテナンスが億劫でたまらない等、和室を作りたくないと思う場合は和室代替案をしっかり考えておけば満足の結果は得られ ます。
実際のアドバイスとして、
- こどもの昼寝はマットを使っている
- 子育て中、必要な時だけ『置き畳』を使っている
- 老後は布団ではなくベッドを置く予定
- お仏壇はリビング仏壇にする
- 布団や季節の飾りなどの収納スペースを作っておく
というものがありました。
まとめ
「和室=古臭い」「和室=逆にトレンド」
どうとらえるかは人それぞれです。ただ、古臭いから作らない・トレンドだから取り入れるという上辺だけの決め方はオススメできません。
自分達が将来どんな生活をしたいのかを長い時間軸で考えた上で、間取りにおいても必要。
不必要をしっかり考えた後悔のないプランにしたいですね。