新築の住宅購入のスケジュールを把握しよう!マイホームや住まいを建てる入居までの流れ解説!
「戸建て住宅の購入を検討したいけど、何から始めればいいの?」
「家づくりってどれくらいの時間がかかるの?」
「マイホーム購入の流れは?いつのタイミングで何をしたらいいの?」
「家を買う時に大切なことってなに?」
住宅購入では、やるべきことがたくさんありますし、流れが分からないまま動くのはリスクが高いので不安ですよね。家づくりを始めるには、さまざまなやるべきことがたくさんあります。
そこで、この記事では
・一戸建て住宅の選び方
・購入スケジュール
・必要な期間
などを解説します。
あなた自身が「いつ、何をしたらいいのか」についても、具体的な内容を細かくリスト化しているので、失敗しないために行うべき内容が把握しやすいです。
手順にそって「やるべきこと」や「チェックすべきこと」をおさえることで、住宅購入をスムーズに進められます。
ぜひ参考にしてくださいね。
【家の選び方】どれを購入する?一戸建て住宅の種類を比較
一戸建て住宅の種類は、下記の4つです。
- 注文住宅
- 建売住宅
- 分譲住宅
- 中古住宅
自分たちのとってベストな住まいを選択するためにも、それぞれのメリット・デメリットを把握しましょう。
注文住宅
注文住宅とは、土地の購入から設計までを自分たちで決めてつくり上げる住宅です。
注文住宅は、自由度の差で2種類に分けられます。
- フルオーダー:間取り・設備・デザイン・仕様などが完全に自由に選べる
- セミオーダー:数パターンある選択肢から選ぶ
細部までこだわった理想の家をつくりたいなら「フルオーダー」、費用を抑えつつも自分たちで選んだものをバランスよく取り入れたいなら「セミオーダー」を選ぶとよいでしょう。
注文住宅のメリット・デメリット
注文住宅のメリット | 注文住宅のデメリット |
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注文住宅のメリットは、自分のライフスタイルに合わせて「間取り」や「仕様」を自由に決められる点です。お気に入りのキッチンを導入できたり、自分仕様のオリジナルの家事同線にできたりと、理想的な暮らしがしやすくなります。思い通りに一戸建てを考えて作ることができるのが最大のメリットです。
また、家が出来上がっていく様子を見ながら「施工中に不備がないか」「内部はどうなっているか」などを自分の目で確認できるため、安心感があります。
注文住宅のデメリットは、最終的な価格が分からない状態で購入しなければならない点です。「坪単価○○円だから、予算内におさまりそうだ」と思っていても、オプションや追加工事で、最終的な費用が跳ね上がるケースもあります。
住宅会社には、予算を超えないように念押ししておくのがポイントです。予算内におさまるように調整してくれる場合も多いですし、おさまらない場合は代案を用意してくれる場合もあります。
価格をおさえるためにも、下記のポイント2点は抑えておきましょう。
- 構造や間取りはできるだけシンプルにする
- こだわりに優先順位をつける
注文住宅では家が完成するまでに、多くの時間と手間が必要です。打ち合わせの回数も多く、入居までに1年以上かかることもあります。注文住宅の家づくりは、時間に余裕をもって進めていきましょう。
建売住宅
建売住宅とは、土地と建物がセットで販売される住宅です。一般的には建物が完成した状態で販売されることが多く、購入者は完成した住宅を見てから購入を決めることができます。
「新築の家に住みたいが、コストはできるだけ抑えたい」
「家を実際に見てから購入を決めたい」
という人には、建売住宅がオススメです。
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅のメリット | 建売住宅のデメリット |
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建売住宅のメリットは、完成済みの住宅を実際に見てから購入を決められる点です。
間取りや広さ、明るさなどを確認してから購入できるので「イメージと違った・・・」という失敗は避けられます。
また総額費用を把握しやすく、価格設定も注文住宅より抑えられているケースが多い点も、建売住宅のメリットの一つといえます。
完成している建売住宅は、購入してからのスピーディな入居も可能です。新居の購入を急いでいる場合や時間がない場合には、建売住宅を検討するとよいでしょう。
建売住宅のデメリットは、家が完成しているため、間取りや設備を自由に選べない点です。しかし建売住宅は、大衆受けするような実用的な間取りが多いので、使いやすく売却もしやすいです。
分譲住宅
分譲住宅は、分譲地に建てられる住宅のことです。この「分譲」とは、不動産会社や住宅会社がまとまった土地をいくつかに区切って、整備しながら住宅を建てる方式のことをさします。
一般的に「分譲住宅」と「建売住宅」は、同じ意味で使われる場合が多いです。ただし、分譲地でない普通の宅地で、建物と土地のセット販売される「建売住宅」は「分譲住宅」とは呼びません。
分譲住宅のメリット・デメリット
「分譲住宅」と「建売住宅」と基本的に同じです。ここでは「分譲」に焦点をあて、メリット・デメリットを解説します。
分譲住宅のメリット | 分譲住宅のデメリット |
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分譲住宅のメリットは、子育てしやすい環境が整っている点です。若い子育て世帯が同時期に引っ越してくる新興住宅地では、情報交換がしやすく円満な近隣関係を築きやすい傾向があります。
大規模な分譲地では交通の便がよくなるだけでなく、病院や大型スーパーなども建設されるケースも多いです。
分譲住宅のデメリットは、オリジナリティが少ない点です。コストをおさえるために資材を一度に調達し、設備や内装なども大量発注しているため、近隣の他の家とデザインが似ている場合も多いです。しかし、統一感のある街並みになります。
中古住宅
中古住宅とは、すでに他の人が住んでいた住宅をさします。ひとくくりに中古住宅といっても、建てられて数年しかたっていないものあれば築年数50年を超える古い家もあり、その選択肢は様々です。
中古住宅のメリット・デメリット
中古住宅のメリット | 中古住宅のデメリット |
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中古住宅のメリットは、購入費用をおさえられるうえ、希望の地域でも物件が見つかりやすい点です。
利便性の高い地域や人気のある地域は、土地に空きがない場合や土地の価格が高騰するケースも多く、新築で探すのは難しい場合があります。ですが、中古住宅なら自分の予算内で気に入った地域に住める可能性が高まります。
中古住宅のデメリットは、劣化具合が物件によって異なる点です。中古住宅は、白蟻によって見えない部分にダメージが隠れているケースも多いですし、築年数によっては耐震性が今の基準を満たしていないケースもあります。
また家の状態しだいでは、予想以上にリフォーム費用がかかってしまう恐れもあります。
中古住宅を購入して後悔しないためにも、購入する前にはホームインスペクションと呼ばれる住宅診断を行い、家の状態を把握しておくとよいでしょう。
【進め方】注文住宅の購入スケジュール・やることリスト
注文住宅の購入スケジュールは、下記のとおりです。ただし下記は一般的なスケジュールで、土地がみつかるタイミングや施工会社によって進め方が異なる場合があるので注意しましょう。
ステップ1:予算の検討
ステップ2:施工会社探し・見積もり依頼
ステップ3:土地探し
ステップ4:プランと見積もりを比較し、業者を選定
ステップ5:仮契約
ステップ6:詳細の打合せ
ステップ7:工事請負契約
ステップ8:住宅ローンの契約
ステップ9:着工
ステップ10:竣工検査
ステップ11:残金の清算・引渡し・入居
ここでは、あなた自身がすべき内容にポイントを絞って、ステップ別にリスト化しています。具体的に細かくリスト化しているので、確認すればスムーズに進められますよ。
ステップ1:予算の検討
まずは、家にかけられる予算を決めます。
予算決めと並行して、ステップ2の「施工会社探し」をする人は多いですが、スムーズに購入を進めるためにも、予算は事前に「見える化」しておきましょう。
一般的に、無理がなく理想的な返済額は「年間返済額が年収の20〜25%以内」と言われています。金融機関のシミュレーションツールを使えば、自分の年収や返済負担率をもとに、自分でも簡単に適切な返済金額を計算できるのでぜひ試してみてくださいね。
「無理のない資金計画のたて方」については、「住宅購入で必要なお金をシミュレーションしよう!〜住宅ローン・現金一括~」で詳しく解説しています。住宅購入における費用の「基礎知識」や「みんなの平均」を把握できる記事なので、ぜひ参考にしてくださいね。
やることリスト
- 自分が払える金額を知る
- シミュレーションから予算を設定する
- どんな暮らしをしたいのかを考える
- WEBサイトなどで、住宅の情報を集める
チェックリスト
- 返済計画に無理がないか(年間返済額が年収の25%以内か)
- ライフプランをどうしたいのか
ステップ2:施工会社探し・見積もり依頼
見積もりやプランを依頼する施工会社を複数社選びましょう。
家づくりの満足度は、「施工会社しだい」といっても過言ではありません。品質、サービス、費用のバランスを見極め、自分に合った企業を選ぶのが成功の秘訣です。
例えば、ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶかでも、家の仕上がりや価格が違ってきます。
ハウスメーカーは品質が安定しており、モデルハウスの見学やアフターサービスが充実していますが、価格が高い場合が多いです。一方、地域密着型の工務店は低予算で家を建てやすいですが、会社の規模が小さく品質の見極めが難しいです。
施工会社の特徴や強みを比較しながら、候補となる会社を絞っていきましょう。
やることリスト
- 展示場や完成見学会に足を運ぶ
- 施工業者の候補を絞り、見積とプランを依頼する(3社程度が理想的)
チェックリスト
- 工法
- 施工会社の強みや弱み
- 費用相場
- 実績
- 口コミ
ステップ3: 土地探し
土地を探すには、主に3つの方法があります。
- 施工会社に依頼して探す
- 不動産会社に依頼して探す
- インターネットなどで自分で探す
一番オススメな方法は、施工会社に依頼して土地を探す方法です。施工会社に依頼すれば、致命的な失敗を減らせるからです。
土地を先に購入すると、土地代と建築費のバランスを取るのが難しくなります。家にいくらかかるか把握しないまま土地を購入してしまえば、家づくりの予算が足りなくなってしまうかもしれません。
また、土地の選び方を間違うと、法律によって希望の間取りや広さの家を建てられない可能性もあります。
このようなリスクを減らすためにも、家を建てるための土地探しは、施工会社探しと並行させる方がオススメです。
土地探しから行っている施工会社は多いので、候補となる施工会社には土地探しからお願いするとよいでしょう。土地と建物の窓口が1つになるので、家づくりがスムーズに進められますよ。
やることリスト
- 土地を探す(または土地探しを依頼する)
チェックリスト
- 利便性や治安
- 通学路や校風
- 土地の用途地域・建築条件
ステップ4:プランと見積もりを比較し、業者を選定
候補となる施工会社からプランと見積もりを受け取り、比較して自分にあった施工会社を見極めます。
契約後に予算オーバーしないためにも、見積もり時にはできるかぎり具体的な要望を伝えておきましょう。
見積もりで後悔しないためには、見積もりに含まれる内容や仕様、工法を確認しておくのがポイントです。
例えば、「キッチンはどんなグレードのものが使われているのか」「窓ガラスはトリプルガラスであるか」など、施工会社によって見積もり内容は大きく異なります。
見積もりやプランの作り方で、各施工会社の考え方や対応が見えてくる場合も多いです。
失敗を避けるためにも、金額だけではない部分も重視してくださいね。
やることリスト
- プランや見積もりを比較し、業者を選定する
チェックリスト
- 見積もりの仕様
- 見積もりに含まれていない費用
- 土地の条件に合うプラン・見積内容かどうか
- 工法
- 保証やアフターサービス
- 工期や今後の流れ
ステップ5:仮契約
家づくりをお願いする施工会社が決まったら、その会社と仮契約(申し込み)を結び、数万〜数十万円の申し込み金を支払います。
この「仮契約」とは設計の申し込みのことで、「そちらの会社に家づくりをお願いするとほぼ決めました。よろしくお願いします」という内容を意味します。
申し込み金は工事に充当されますが、キャンセルする場合は返却されないのが一般的です。
やることリスト
- 金融機関に住宅ローンの事前審査を依頼する(用意するものは以下のとおり)
- 本人確認書類
- 前年の収入証明
- 他の借り売れがあれば、契約書類や残高のわかる書類
- 仮契約を結ぶ
- 申し込み金を支払う
チェックリスト
資金計画
- 購入価格と諸費用を含めた費用総額
- 支払い方法や時期
- 返済シミュレーションに無理がないかどうか
その他
- 引渡し日や今後の流れ
- キャンセルした場合、申し込み金が戻ってくるかどうか
ステップ6:詳細の打合せ
仮契約後は、詳細な内容を詰めていきます。キッチンなどの細かい仕様や床材など、インテリアコーディネーターや設計担当などと打合せをしながら、自分の理想の家を具体的に形にしていく楽しい時間です。
やることリスト
- 間取りや仕様の確定
- 地盤調査の報告をうける
チェックリスト
- 広さや間取り
- 設備グレードや使い勝手
- 収納の広さ
- 家具や家電の配置
- 点検口の位置
- コンセントやスイッチの位置
- 外から見た室内の見えやすさ
- 駐車場の車の入れやすさ
ステップ7:工事請負契約
重要事項説明を受けたあと、土地の売買契約と工事の請負契約を結びます。契約を交わす際は工事スケジュールや代金の支払い時期なども含め、細かい内容までしっかりと確認しておきましょう。
やることリスト
- 重要事項説明を受ける
- 土地の売買契約を結ぶ
- 工事請負契約を締結する
- 仲介手数料や契約金を支払う
チェックリスト
- 床面積や敷地面積
- 支払い方法や時期
- 引渡し日や今後の流れ
- キャンセル条件や違約金の額
- 契約不適合責任の履行に関する措置
ステップ8: 住宅ローンの契約
工事請負契約を結ぶと、住宅ローンの本審査に申し込めます。トラブルにならないように、融資の実行時期には注意しましょう。
やることリスト
- 住宅ローンの本審査を受ける(用意するものは以下のとおり)
- 本人確認書類
- 他の借り売れがあれば、契約書類や残高のわかる書類
- 所得を証明する書類(源泉徴収票原本、課税証明書原本など)
- 住民票(世帯全員分)
- 印鑑証明書
- 実印
- 物件を確認する書類(売買契約書・工事請負契約書など)
- 本審査が通ったら、住宅ローンの契約を結ぶ
チェックリスト
- 住宅ローンの債務者、抵当権設定者の住所
- 借入金額及び返済期間
- 団体信用生命保険(団信)への加入
- 返済日(特に最初の返済日)
- 返済の方式や利率
- 返済方法(自動引き落としか口座振り込みか)
- 融資の実行日
ステップ9:着工
着工前には、建てる家が法律や条例に適合しているかどうか自治体からチェックをうけなければいけません。自治体からの許可がおりると着工に進めます。
着工後は現場確認だけでなく、火災保険や外構工事の検討、引っ越しの準備などを並行して行っておくと入居までがスムーズです。
やることリスト
- 地鎮祭
- 火災保険や外構工事の検討
- 引っ越しの準備
チェックリスト
- 現場の状態
- 工事の進捗状況
ステップ10:竣工検査
家が完成したら自治体による完了検査とは別に、施工会社と施主とで引渡し前に検査を行います。
「床に傷がついていないか」「扉はスムーズに開け閉めできるか」などを、施工者と施主で細かくチェックしていきます。
もし気になる点があった場合は、引渡し前の検査で伝えるようにしてください。引き渡し後では、追加料金が発生する可能性があります。
ただし、住んでみないと気づかないケースも多いです。時間が経つとどちらの過失か分からなくなる場合もあるため、気づいたらすぐに連絡するようにしましょう。
やることリスト
- 検査を行う
チェックリスト
- 傷・汚れ・不具合がないかどうか
- 扉開閉のスムーズさ
- 指摘箇所をいつまでに改善するのか
ステップ11:残金の清算・引渡し・入居
検査で問題がなければ残金を支払い、引渡しを受けます。
引き渡し後は不動産登記を行いますが、複雑な手続きなので司法書士に依頼するのが一般的です。
不動産会社や金融機関から司法書士を紹介してもらえる場合は多いので、紹介をお願いできるかどうか事前に確認しておくとよいでしょう。
やることリスト
- 取り扱い説明を受ける
- 残金を支払う
- 物件の引渡しを受ける
- 登記を行う
- 引っ越しの準備をする
チェックリスト
- 領収書・引渡し証・保証書を受け取ったか
- 建築確認申請の副本、建築検査済証は返却されたか
【進め方】建売住宅の購入スケジュール・やることリスト
建売住宅の購入スケジュールは、一般的に7つのステップに分かれます。
- ステップ1:予算の検討
- ステップ2:物件探し・見学
- ステップ3:購入の申し込み
- ステップ4:売買契約
- ステップ5:住宅ローンの契約
- ステップ6:立ち合い検査
- ステップ7:残金の清算・引渡し・入居
ここでは、建売住宅の購入スケジュールをステップごとに詳しく解説します。
「やること」と「チェックすること」をリスト化しているので、ポイントを把握してスムーズに購入を進めていきましょう。
ステップ1:予算の検討
まずは、予算決めをします。
家づくりでは、「相場」や「資金計画」のための知識を持ち合わせていない人がほとんどのため、ステップ2の「物件探し」と同時進行となる場合も多いです。
ですが
「どのくらい価格帯の家が購入できるか」
「無理のない返済額はいくらなのか」
などをざっくりと把握しておくと、冷静な判断がしやすくなるので安心です。
返済は「年間返済額が年収の20〜25%以内」が無理がなく理想とされています。金融機関のシミュレーションツールを使えば、自分の年収と返済負担率をもとに、自分でも簡単に適切な返済金額を計算することができます。
「無理のない資金計画のたて方」については、「住宅購入で必要なお金をシミュレーションしよう!〜住宅ローン・現金一括~」で詳しく解説しています。住宅購入における費用の「基礎知識」や「みんなの平均」を把握できる記事なので、ぜひ参考にしてくださいね。
やることリスト
- 自分が払える金額を知る
- シミュレーションから予算を設定する
- どんな暮らしをしたいのかを考える
- WEBサイトなどで、住宅の情報を集める
チェックリスト
- 返済計画に無理がないか(年間返済額が年収の25%以内か)
- ライフプランをどうしたいのか
ステップ2:物件探し・見学
住みたいエリアや沿線をもとに、物件を探していきます。予算をオーバーしそうなら、エリアを広げたり、他のエリアを検討したりすることが必要です。
内覧や周辺環境のリサーチは、一度だけでなく曜日や時間帯を変えて何度も足を運んでみるのがオススメです。「夕方の西日が強すぎる」「通学時間に車が多い」など、一度では気づかなかった部分が見えてくるかもしれません。
申し込みの前には、建物だけでなく土地も念入りに確認しておく必要があります。「地盤調査報告書」を閲覧し、安心できる地盤かどうかチェックしましょう。
やることリスト
- 物件内覧し、比較する
- 土地や周辺環境を把握する
チェックリスト
建物
- 広さや間取り
- 設備グレードや使い勝手
- 収納の広さ
- 点検口の位置
- コンセントやスイッチの位置
- 日当たり
- 外から見た室内の見えやすさ
- 駐車場の車の入れやすさ
- 住宅性能評価書の有無
土地や周辺環境
- 地盤の状態
- 利便性や治安
- 通学路や校風
- 土地の用途地域・建築条件
ステップ3:購入の申し込み
ほしい物件が決まったら、物件購入の申し込みを行います。申し込みには、数万円程度の申し込み金が必要な場合があります。申込金は、申し込みをキャンセルした場合は全額返金されますが、契約が成立した際は手付金に充当されるのが一般的です。
申し込みと並行して、住宅ローンの事前審査も行います。事前審査が通った後は売買契約に進みます。
やることリスト
- 購入したい物件が見つかったら、購入の申し込みをする
- 申し込み金を支払う
- 金融機関に住宅ローンの事前審査を依頼する(用意するものは以下のとおり)
- 本人確認書類
- 前年の収入証明
- 他の借り売れがあれば、契約書類や残高のわかる書類
チェックリスト
資金計画
- 購入価格と諸費用を含めた費用総額
- 支払い方法や時期
- 返済シミュレーションに無理がないかどうか
その他
- 保証やアフターサービス
- 引渡し日や今後の流れ
- キャンセルした場合、申し込み金が戻ってくるかどうか
ステップ4:売買契約
通常、売買契約は購入申し込みから1週間〜10日程度で締結しなければなりません。そのため、住宅ローンの事前審査が通った段階で売買契約にうつります。
売買契約時に支払う手付金は、購入価格の5〜10%程度が一般的です。
契約する前に重要事項説明書で物件の説明を受けるので、引っかかる点や疑問点は必ず質問し明瞭にしておきましょう。
やることリスト
- 重要事項説明を受ける
- 売買契約を締結する
- 手付金を支払う
チェックリスト
- 床面積や敷地面積
- 電気・ガスなどのインフラ整備
- 引渡し日や今後の流れ
- キャンセル条件や違約金の額
- 契約不適合責任の履行に関する措置
ステップ5: 住宅ローンの契約
売買契約のあとは、確定した金額で住宅ローンの本審査に進みます。審査に通過するとローン契約を締結し、融資実行となります。
やることリスト
- 住宅ローンの本審査を受ける(用意するものは以下のとおり)
- 本人確認書類
- 他の借り売れがあれば、契約書類や残高のわかる書類
- 所得を証明する書類(源泉徴収票原本、課税証明書原本など)
- 住民票(世帯全員分)
- 印鑑証明書
- 実印
- 物件を確認する書類(売買契約書など)
- 本審査が通ったら、住宅ローンの契約を結ぶ
チェックリスト
- 住宅ローンの債務者、抵当権設定者の住所
- 借入金額及び返済期間
- 団体信用生命保険(団信)への加入
- 返済日(特に最初の返済日)
- 返済の方式や利率
- 返済方法(自動引き落としか口座振り込みか)
- 融資の実行日
ステップ6:立ち合い検査
引渡しの前に、不動産会社と買主の双方で物件の検査を行います。検査では、汚れ・傷・不具合などをチェックしていきます。
やることリスト
- 立ち合い検査を行う
チェックリスト
- 傷・汚れ・不具合がないかどうか
- 扉開閉のスムーズさ
- 指摘箇所をいつまでに改善するのか
ステップ7:残金の清算・引渡し・入居
立会検査で問題がなければ残金を支払い、引渡しを受けます。
引き渡し後は不動産登記を行いますが、複雑な手続きなので司法書士に依頼するのが一般的です。
不動産会社や金融機関から司法書士を紹介してもらえる場合は多いので、紹介をお願いできるかどうか事前に確認しておくとよいでしょう。
やることリスト
- 取り扱い説明を受ける
- 残金を支払う
- 物件の引渡しを受ける
- 不動産の登記を行う
- 引っ越しの準備をする
チェックリスト
- 領収書・引渡し証・保証書を受け取ったか
- 図面、建築確認申請の副本、建築検査済証を受け取ったか
購入から入居までにかかる期間
購入から入居までにかかる期間は、住宅のタイプによって異なります。希望する入居日から逆算して、余裕をもった期間設定で購入にのぞみましょう。
注文住宅は6~13ヶ月
一から家づくりを行う注文住宅は、手間と時間がかかります。
家づくりにかかる時間は、6〜13ヶ月が一般的ですが、土地探しが難航して入居までに1年以上かかるケースもあります。
資金計画や情報収集などの準備に1〜3ヶ月、見積や設計までに1〜6ヶ月、着工から引渡しまでに4か月〜1年を期間の目安として考えておきましょう。
建売住宅は1~2ヶ月
既に完成している建売住宅は、残金を決済すれば基本的には引渡しできる状態となっています。住宅ローンの本審査や金消契約がスムーズな場合は、購入から最短1か月程度での入居も可能です。
住宅購入をする時に注意すべきこと
購入後に後悔しないためにも、注意点をおさえておきましょう。
ここでは、特に「勘違いしやすい内容」や「見落としやすい内容」を住宅タイプに分けて紹介します。
注文住宅の注意点 | 建売住宅の注意点 |
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注文住宅の注意点
坪単価で判断しない
施工会社を選ぶとき、坪単価で「高い・安い」を判断しがちですが、これはNGです。
坪単価は、基本的に「坪単価=家の本体価格 ÷ 延床面積(建物の床面積の合計)」で算出されますが、実は明確なルールではなく、各施工会社で坪単価に含まれる範囲が異なります。
例えば、家の本体価格に坪単価に電気や照明器具を含める施工会社もあれば、含めない施工会社もあります。また「延床面積」ではなく、より値が大きくなる「施工面積」で割って、坪単価を算出しているケースも多いです。
坪単価では判断せず、あくまで目安として考えるようにしましょう。
地盤改良に費用がかかるケースもある
地盤調査は土地の購入前に行うのが理想ですが、購入後に行うのが一般的です。
地盤調査をすると、地盤改良が必要であることが判明するケースがあります。地盤改良の費用は40万円~200万円と高額なので、土地の状態は事前にできるかぎり予測しておきたいものです。
役所に行けば周辺の土地の地盤調査結果が閲覧できるので、施工会社に予測をたててもらい、購入後に予定外の出費に悩まなくてすむようにしておきましょう。
売主の承諾を得られれば、土地の購入前でも地盤調査を行ってもらえるケースもあります。施工会社や不動産会社に事前確認し、可能であれば購入前に地盤調査を行っておくと安心です。
建売住宅の注意点
点検口を確認する
内覧の際は、点検口の有無や位置を確認しましょう。
点検口は見落としがちですが、建物寿命に大きく影響する重要な部分です。
点検口があれば、屋根裏や床下、漏水しやすい場所を定期的に点検できますし、建物内部の不具合もすぐに気づきメンテナンスしやすいです。
ですが、点検口の数や配置に決まりはないため、物件によっては点検口が少ないケースもあります。
あとから後悔しないためにも、建売住宅を購入を決める前に必ず点検口をチェックしておきましょう。
住宅性能評価書の有無を確認する
建売住宅に住宅性能評価書がついているかどうか確認しましょう。
住宅性能評価書とは、国土交通大臣に登録した第三者評価機関が評価した「家の通知書」みたいなもので、住宅性能評価書があれば「住宅ローンの優遇」などが受けられる場合があります。
住宅性能評価書は性能を確認するだけでなく、今後の資金繰りにもメリットが大きいため、購入前には住宅性能評価書があるかどうか確認しておくと安心です。
まとめ
今回の記事では、住宅購入のスケジュールや進め方を紹介しました。
各ステップごとの「やることリスト」や「チェックリスト」をおさえることで、引渡しまでスムーズに進められますし、致命的な失敗も避けることもできます。
とはいえ、住宅購入は多くの人にとって初めての経験です。
手探りで進めていくには不安を感じますよね。
そんなときは、住まい選びのプロから中立な立場でアドバイスをもらうと安心です。
相談すれば、家づくりの基礎知識が分かるだけでなく、漠然としていた希望条件や適正な予算の考え方などがクリアになります。
お家の買い方相談室では、住宅会社や金融機関ではない中立な立場で、住宅購入のあらゆるモヤモヤを解消します。事前知識がなくても、最小限の手間で理想の住宅を購入できるよう無料でお手伝いしていますので、なんでも相談してくださいね。