注文住宅に最適な土地探しのコツは?土地探しの基本やポイントを解説

「注文住宅を建てるための土地を探している」
「土地代はどのように予算設定をしたら良いの?」
「後悔のない土地選びをするためのポイントが知りたい」
家づくりでは、建物のデザインや設備だけでなく、どこに住むのかも快適な暮らしをするための重要なポイントになります。
そこで、この記事では注文住宅を建てるための土地探しについて、基礎知識から予算の決め方、購入までの流れなどをまとめました。この記事を読めば、理想の住まいづくりにぴったりの土地選びの方法がわかります。
土地探しの基礎知識
まずは、土地探しを始める前に、住宅向けの土地に関する基本的な知識をおさえておきましょう。
注文住宅を建てるために必要な土地の条件
注文住宅は、所有している土地がない場合、土地探しからスタートしなければいけません。ただし、土地は希望する広さが確保できていれば良いわけではなく、法律や制限の範囲内で家を建てる必要があります。家を建てるために必要な法律に関わる土地の条件は、以下の通りです。
用途地域
住宅を建てても良いエリアかどうか。(市街化調整区域は、原則住宅が建てられないなど用地の制約がある)
接道義務
建築基準法により、幅4m以上の道路に2m以上接していなければいけない決まりがある。
建ぺい率・容積率
土地に対して建てられる建物の大きさのことで、建ぺい率は平面的な広さで、容積率は延べ床面積(2階などの面積も含む)のこと。
地目
農地の場合は、転用手続きが必要になるため、「宅地」が望ましいとされている。
建築条件付きかどうか
場合によっては、特定の建築会社で建てなければいけない土地がある。
土地選びは建てやすさや暮らしやすさも重視する
注文住宅の土地選びは、法律や制限を確認する必要がありますが、建てやすさや暮らしやすさにも注目してみましょう。
建てやすさのポイント
■地盤の強さ
地盤がしっかりしていない場合は、家を建てる前に地盤改良費が必要になります。
■高低差・傾斜
高低差や傾斜をカバーするために、造成工事をする場合は、別途費用が必要になります。
■形状・広さ
建てたい家の間取りを確保できる広さや形状があるかどうかを確認してみましょう。
■日当たり・風通し
十分な日当たりや風通しのない家は、暮らした際に快適さや光熱費に影響がでます。周囲の建物に障壁となるものがないかもチェックします。
■上下水道・ガスの整備
現状引き込みがない場合は、水道やガスを引くために別途工事費用がかかります。
暮らしやすさのポイント
■通勤・通学の利便性
家族が利用する駅やバス停までの距離が負担でないかだけでなく、道の安全性も重要です。
■周辺施設の充実度
生活に欠かせないスーパーや学校、病院などが充実しているかも暮らしやすさに影響します。
■治安・騒音・臭い
人通り、車通りが多い場合は騒音が気になる場合があります。また、繁華街などは日中静かでも夜間に騒音が気になるケースもあるため、注意が必要です。そのほかにも工場や学校なども騒音の原因になる場合があります。
■周囲の住民層・街並み
家を建てたら基本的にはその場所に長く住むことになるため、地域の雰囲気も調べてみましょう。
■将来の発展性・災害リスク
もしものために備えて、ハザードマップや都市計画を確認し、安全性の高いエリアかどうか、避難場所が確保できるかなどを確認してください。
土地選びにおける予算の設定方法
注文住宅では、土地と建物にかかる総額から予算を決める場合が多いでしょう。しかし、その内訳はどうしたら良いのか?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
一般的な注文住宅の土地と建築費の予算配分は、土地が30〜40%、建築費が60〜70%を目安としますが、土地選びをする前に考えておきたい予算の考え方を詳しく解説します。
【ステップ1】総額の予算を決める
まずは全体の予算を考えてみましょう。住宅購入では多くの場合、住宅ローンを利用するため、「住宅ローン(借入額)+自己資金(頭金)」が総額になります。借入額の目安は、年収の25%以内で返済できる金額の範囲で検討しますが、生活状況や今後のライフプランによって返済できる金額が異なるため、自分たちにあった金額を設定しましょう。
【ステップ2】土地代と建築費のバランスを考える
次に土地と建物にかける費用のバランスを考えます。同じ予算総額でも、人気エリアなど地価が高いエリアに住みたい場合は、土地代の比率が高くなり、こだわりの住宅を建てたい場合は、建築費の比率が高くなります。自分たちの家づくりは、どちらに重きをおきたいのか、優先したいものは何かなどから考えていきましょう。
これらを考えないまま土地探しをしてしまうと、「土地代が高くなってしまい、希望する家が建てられなくなってしまった。」ということになる恐れもあるため、費用のバランスはきちんと決めておくようにしてください。
地域ごとの土地価格の違いを理解する
先述の通り、土地の価格は地域によって大きく差が出る場合があります。国土交通省が発表している「令和7年地価公示」より、「都道府県庁所在地の住宅地「平均」価格」から全国の地価をみてみましょう。
区分 | 令和7年 公示平均価格(単位:円/㎡) |
東京都23区 | 771,600 |
大阪市(大阪府) | 282,800 |
横浜市(神奈川県) | 257,000 |
福岡市(福岡県) | 239,800 |
京都市(京都府) | 238,700 |
さいたま市(埼玉県) | 238,400 |
名古屋市(愛知県) | 222.300 |
那覇市(沖縄県) | 207,500 |
神戸市(兵庫県) | 165,200 |
広島市(広島県) | 151,100 |
参考:土地・不動産・建設業:令和7年地価公示 – 国土交通省
上記は、地価が高い上位10県(県庁所在地)における住宅地の地価平均です。東京都23区に関しては、2番目に地価が高い大阪市と比較しても2倍以上の価格となっています。また、表には記載されていませんが、47都道府県で一番地価の安い場所は、青森市で34,300円/㎡です。
このように購入する場所(住む場所)によって、土地の価格は大幅に変動します。同じ県内・市内でも駅から近い場所は地価が高く、郊外に行くほど地価が安くなる傾向もあるでしょう。そのため、予算との兼ね合いで希望エリアを検討する必要もあります。
具体的な土地探しから購入までのステップ
予算や希望のエリアが決まったら、具体的な土地探しをしていきましょう。土地探しに必要な情報収集の仕方や、土地見学の際に覚えておきたいこと、不動産会社とのやり取りについて解説します。
リサーチ方法と情報収集のポイント
土地探しをするには、いくつかの方法があります。
不動産ポータルサイトをみる
SUUMOやHOME’SなどCMでもよく目にする不動産ポータルサイトを利用すれば、場所や時間を選ばずいつでも気軽に土地探しができます。エリアや予算、広さなどの希望条件で絞り込みをかけられるなど、探しやすい機能も充実しています。
ただし、掲載数が多いものの情報が古く、すでに買い手がついてしまっている土地も掲載されている場合があります。希望の土地を見つけたら早めに問い合わせてみましょう。
地元の不動産会社に問い合わせる
住みたいエリアが絞り込めている場合は、その地域の不動産会社に問い合わせてみるのもよいでしょう。地域密着の強みを活かして、まだ不動産ポータルサイトには掲載されていないような最新の情報をもらえる可能性もあります。また、交渉力もあるため、価格交渉したい場合も安心です。
ただし、地元の不動産会社は地域密着であるため、得意とするエリアが限定されています。問い合わせ先が希望のエリアを網羅しているか見極めて、依頼してみてください。
ハウスメーカー・工務店に相談する
どの会社で家づくりを進めるか決まっている場合は、そのハウスメーカーや工務店に一度相談するのもよいでしょう。家づくりの知識が豊富にあるため、家づくりの観点から最適な土地選びをサポートしてもらえます。また、お家のことをワンストップで任せられるのもメリットです。
土地探しまで請け負っている会社かどうか、一度確認してみてから相談してみてください。
自分で希望エリアを歩いて探してみる
不動産ポータルサイトや不動産会社が把握していない、売り出し前の土地や空き地を探すためには、自分の足で希望エリアを回ってみるのも一つの方法です。写真で確認するのではなく、自分の目で土地や周辺環境を確認できるメリットもあります。
この方法で探すケースは、広いエリアではなくエリアの的を絞って検討している場合におすすめです。ほかの方法に比べてやや非効率になる可能性もあるため、並行して行うと良いでしょう。
土地見学の準備とチェックリスト
候補の土地がいくつか見つかったら、管理会社がわかる場合はその不動産会社、わからない場合は、そのエリアの不動産会社に問い合わせして、見学してみましょう。見学する際には、次の準備やチェックを忘れずにしてみてください。
事前準備|決めておく・確認しておくこと編
・希望エリア
・予算
・利用したい駅や通う学校
・希望とその優先順位(学校や駅までの距離・広さ・日当たり・治安など)
など
事前準備|当日の持ち物編
・筆記用具(記録・メモ用)
・スマートフォン(写真や動画に残すため)
・資料(土地情報の別途資料があれば持参する)
など
当日チェックしたいこと
・土地の状態(建物を建てるのに適しているかや形状など)
・周辺環境
・日当たり
・人通りや車の交通量
・近隣の住民層
・ごみ収集場所までの距離
など
このほかにも可能であれば、日中だけでなく夜間の様子を見たり、利用する可能性のあるスーパーやコンビニ、学校、駅、病院までの道順や様子を見たりしておくとよいでしょう。
また、見学では、1日に何箇所もまわることも珍しくありません。また悪天候の場合は、足元が悪い場合もあるため、歩きにくい靴や汚れて困る服装は避けましょう。
契約前に確認すべき事項
購入する土地が決まったら、売買契約の手続きを進めていきます。本契約の前には、必ず「重要事項説明」があります。細かな説明がありますが、不明点がある場合は、遠慮なく質問しておきましょう。
説明内容に問題がなければ、本契約に進みます。本契約では、一般的に本人確認書類や印鑑、印紙代、手付金、仲介手数料などを準備する必要があります。支払い方法は、現金でない場合もあるため、契約前に確認して必要な手配をしておくようにしてください。
なお、本契約では以下のポイントを良く確認しておきましょう。
金額
提示されている金額と契約書に記載されている内容に相違がないかを確認しましょう。金額確認は、土地代だけでなく、仲介手数料や手付金などもチェックしてください。
土地情報
土地の所在地、面積を確認します。土地面積は登記上の数字の場合、実測してみると面積が登記上の表示より小さくなることがあります。登記面積と実測面積が違う場合、その差に応じて、売買代金を精算する契約も望めるため、契約前に確認しておくのがおすすめです。
解約について
土地売買は、原則契約後のキャンセルができません。しかし、何らかの理由でやむを得ず解約しなければ行けなくなることもあるでしょう。そのため、トラブルを避けるためにも解約する際の対応も確認しておいてください。
一般的に契約後の解約では、手付金の放棄による契約解除となりますが、そのほか契約不適合責任、危険負担、契約違反、特約の4つの条件に当てはまった場合の契約解除についても必ず確認しましょう。
土地探しで問い合わせるべき機関・専門家
住宅購入では、多くの決めごとや手続きがあり、「わからないことがわからない!」とかんじる方も少なくありません。土地探しにおいても同様ですが、問い合わせ先を的確に選べば、しっかりサポートを受けられるでしょう。
不動産業者の選び方
不動産会社を決めて、相談しながら土地探しをする場合、どこに依頼するかは非常に重要なポイントになります。次の点を踏まえて、自分たちの土地探しにあった会社を探してみてください。
希望のエリアを得意分野としている会社か
希望のエリアが決まっている場合、その周辺にある不動産会社であれば、そのエリアに特化している可能性が高いでしょう。
しかし、重要なのは現在の情報だけではありません。土地を購入してそこに長く暮らす場合、将来の周辺エリアが将来どのようになっていくかも重要です。そのため、都市開発についての情報を持っているかどうかも質問してみるなどして確認してみましょう。
また、周辺エリアの土地のオーナーとの信頼関係ができている場合は、未公開の土地情報を把握していることもあります。そのような情報に精通しているかも聞いてみましょう。
建築の知識を持っているか
先にも解説している通り、土地は法律などによって建てられる建物に制限がある場合もあります。そのような知識も持ち合わせていれば、希望の家づくりに適した土地を紹介してもらえるため、建築知識を持った不動産会社を選ぶと安心です。
信頼できる担当者か
土地探しは、高額な買い物になるため、慎重に検討していかなければいけません。そのため、不明点や不安がある場合は、何でも気軽に聞ける不動産会社の担当がいると安心できるでしょう。また、良いことだけ案内してくれるのではなく、デメリットや注意点も包み隠さず話してくれるかどうかも、見極めるために重要なポイントとなります。
役所での情報収集のメリット
自力でなかなか良い土地が探せない場合、市役所や区役所に行って「保留地」を調べる方法があることをご存じでしょうか。自治体は、土地区画整理事業という特定エリアの土地の区画を整える事業をしています。これは、複雑な区画や開発された区画に対して実施されます。
そして、整備の過程で生まれる不必要になった土地が「保留地」です。これは、一般向けに売却して事業の費用に役立てられます。保留地は該当エリアの土地相場よりも安く手に入ることが多く、整備したエリアに隣接している土地でもあるので、良い条件が揃っている可能性もあるでしょう。
しかし、その分人気なため、購入希望者が複数いれば抽選になったり、すぐ買い手が付いてしまったりすることも少なくありません。「もしタイミングがあえば・・・」と、一度問い合わせてみましょう。
また、保留地の情報以外にも、役所では都市計画や上下水道・インフラの整備状況を公開できる範囲で教えてくれる場合もあります。そのような情報収集目的としても一度役所に行ってみるのもよいでしょう。
建築士への相談で得られる情報
土地に関する知識が豊富なのは、不動産会社だけではありません。建築士は、さまざまな土地に建てる建物の設計をした経験があるため、土地の見極めにも長けています。
例えば、候補の土地の建ぺい率や容積率、接道義務などの制約をふまえた実際に建てられる家がどのようなものかイメージを教えてくれたり、土地や周辺の状況から、日当たりや風通しの良さを確保するにはどうしたら良いか間取りの工夫などを教えてくれたりもするでしょう。
そのほかにも、高低差のある土地や地盤の様子から追加工事が発生する可能性があるかも、予想してくれるでしょう。そのため、土地探しと並行してどこの会社に設計や建築するのかを検討しながら、専門家に土地購入のサポートを受けるのも失敗しない土地探しの重要なポイントになります。
地域のコミュニティ情報を得る方法
土地探しでは、土地の情報だけでなく、暮らしやすい地域であるかの見極めも大切なポイントです。しかし、どのように暮らしやすさを見極めれば良いのでしょうか。
実際に住んでいる人に聞いてみる方法もありますが、それはなかなか困難でしょう。雰囲気を知る方法としては、候補の土地の周辺を自分で歩いて様子をチェックする方法のほか、地域のイベントにどのようなものがあるか調べてみるのもおすすめです。
例えば、子育てイベントが多ければ、子育て世帯が多く、そのような世帯が暮らしやすい環境づくりが活発であることがわかるでしょう。その他、イベントが多く開催されている場合は、コミュニティ内の交流が活発で、横のつながりがつくりやすい環境と考えられます。
また、最近ではSNSを使って周辺エリアの人たちの投稿を調べて、どのような意見があるかを見て検討するのもよいでしょう。
土木工事会社の役割と依頼方法
土木工事会社は、購入した土地の造成や擁壁(斜面や段差に構造物をつくること)、排水・雨水処理の整備、地盤の補強を請け負う会社です。また、外構(庭や駐車場など)の工事も請け負ってくれるところもあります。
購入する土地の整備が必要な場合は、土木工事会社への整地依頼も必要です。会社選びの方法としては、土地を購入する不動産会社に紹介してもらったり、検索サイトで近所の土木工事会社を探したりしましょう。候補が決まったら、問い合わせてまずは購入予定の土地に必要な工事や工事にかかる費用を聞いてみてください。
土地探しをスムーズに進めるためのコツ
土地探しをする際に役立つ土地探しのコツをいくつか紹介します。
予算内で最適な土地を見つける方法
予算内で希望をかなえられる土地を探すためには、まず住宅購入の予算の設定をしてから土地探しをするようにしましょう。そして、希望条件を洗い出します。エリア・広さ・駅からの距離・周辺の施設などの項目ごとに、希望条件を明確にして、最後にそれぞれの条件に優先順位をつけるようにしてください。
また、土地を購入してから、家づくりを任せる会社選びをするのではなく、同時進行するのもおすすめです。先に土地を購入してしまうと、「建物に使う予算が足りない」「ここまで広い土地はいらなかった」「希望の間取りにするには日当たりが確保できない」など思わぬ後悔が生まれる可能性があります。
そのため、同時に進めて土地代と建築費それぞれに無駄のない予算配分で進めていけば、予算内で最適な土地購入が実現するでしょう。
家族の意見を取り入れる際は優先順位を決める
住宅購入では、その家に住む家族それぞれの希望があるでしょう。全員が住みやすい家づくりのためには、一度全員の意見を紙に書き出すなどして、わかりやすくまとめてみてください。
ただし、全員の意見をそのまま取り入れるのは難しいため、譲れないものから順番に優先順位を決めましょう。そして、希望が通らないものは、住まいづくりの工夫でカバーできないか検討してみます。
そのため、家族の意見はすべて取り入れるのではなく、バランス良く取り入れることを心がけましょう。
土地購入の交渉術
土地の価格は、定価や上限設定などがないため、多くの場合は周辺の土地価格相場などを加味して決定しますが、売主が自由に設定できます。そのため、逆をいえば価格交渉も可能です。しかし、無理な相談は避ける必要があります。
交渉のポイント
【1】購入の意志がある場合のみ交渉するようにする
売主は、交渉相手が購入するつもりがなければ、値下げの要求には応じられないでしょう。そのため、「この土地を買いたいけれど予算を少し上回っていて、決断しきれない」という場合にのみ相談するようにしてください。
【2】具体的な条件を提示する
「もう少し安くしてください」と交渉するのではなく、「あと50万円価格が下がれば予算に収まるため、購入できる」など、具体的に相談してみるとよいでしょう。
【3】根拠を提示して具体的に交渉する
なんとなく安くしてほしいと伝えるよりも、周辺で条件がほぼ同じ土地の価格や、周辺の相場などを伝えて交渉すると、説得力が増すでしょう。
【4】専門家を通して交渉する
自ら交渉するのではなく、不動産会社に間を取り持ってもらって交渉するのも有効です。
注文住宅を建てる際の土地選びでよくある疑問
最後に注文住宅の土地選びでよくある疑問について解説します。
狭小地での建築は可能か?
一般的に狭小住宅とは、50㎡以下(15坪以下)の土地に建築された住宅を指します。そのため、狭い土地に家を建てることは可能です。設計を考える際は、建ぺい率や容積率の基準を超えないように注意して工夫する必要があるでしょう。
工夫のポイントには次のようなものがあります。
・3階建てにしたり、スキップフロアを設けたりして、延べ床面積を増やす
・階段下などのデッドスペースに収納やトイレを設置して無駄のない間取りにする
・窓の場所を工夫して日当たりを確保する
など
既存の建物をリノベーションするか新築か
近年では、リノベーションも人気が高まっているため、物件付きの土地を購入する場合、建て直しかリノベーションかで迷う方もいるでしょう。
リノベーションであれば、建物をすべて取り壊す必要がなく、活用できる部分はそのまま残せるため、費用をなるべく抑えたい場合におすすめです。一方、新築であれば、基礎からすべて新しくできるほか、一から自由に設計できる魅力があります。
土地購入時の資金調達方法
住宅購入では、多くの方が住宅ローンを利用するでしょう。しかし、住宅ローンは居住用建物を担保にすることが前提のため、土地購入だけでは利用できません。建築費とセットでローンを申し込むことになるため、ローンを利用する場合は、土地探しと並行してハウスメーカーや工務店への問い合わせも進めるとスムーズです。
ただし、住宅ローンは敷地と建物がセットで担保となるため、建物が完成してからでないと融資が実行されません。そのため、土地購入の資金が手元にない場合は「つなぎ融資」の利用や、住宅ローンとは別でローンを組むことも検討しましょう。
土地に関する税金について理解する
土地購入時には、いくつかの税金が発生します。主なものは以下の通りです。
・不動産取得税
・印紙税
・登録免許税
・固定資産税、都市計画税の清算分
・消費税
その他にも、土地や建物を所有する場合は、毎年固定資産税などの支払いが必要です。必要な費用にどれくらいの金額がかかるかも踏まえたうえで、住宅ローンの返済額を検討すると、後々の支出がより無理のない計画になるでしょう。
まとめ
注文住宅では、所有する土地がない場合、土地探しからスタートしなければいけません。しかし、家づくり全体を考えずに土地だけ探してしまうと総合的な予算を超えてしまったり、建築費用にお金がかけられなくなったりしてしまう恐れがあります。
全体の予算を考えながら、暮らし全体を考えて、周辺の様子やコミュニティ、治安なども踏まえながら暮らしやすい土地を探してみてください。
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